ガラス工房とよもと 豊本光識さん・豊本恵子さん
周囲を山で囲まれ、湯原ダムの下流、旭川沿いに静かで落ち着いた風情のある湯原の温泉街が広がっています。 湯原温泉街にある[ガラス工房とよもと]さん。 恵子さんからのお誘い。 体験クラフト市で実際に行われる『とんぼ玉体験』を私自身が体験レポート。 とんぼ玉の模様や色ガラスの選択は恵子さんがいろいろアドバイスしてくれました。 まずはとんぼ玉の模様を水玉、マーブル、ハート、花の4つから選びます。 次は色ガラスの選択。 恵子さんいわく、 “体験される皆さん、大体2色まではご自分で選ばれるんですが、残り1色を選ぶのが難しいようです。”と。 色ガラスの選択は大きく2つ、透明感のあるものとマットなものに分かれます。 恵子さんが体験される方の好みや何に使うか(ペンダント、ブレスレット、ストラップなど)、普段どのような色の洋服を着るのかなどを聞きながら、体験する人自身が最後の1色を決められるようにアドバイスしてくれます。 私が決めた3色が黒、青、薄紫のこの3つです。 左手に鉄の棒を持ち、右手に色ガラスを持って、とんぼ玉作りスタートです。 光識さんが説明をしてくれながら、手元の操作を鉄の棒、ガラスを優しく誘導してくれます。 “線香花火の火玉のように突然落ちてしまうことはないので安心してください”と恵子さんが教えてくれました。
お店のウィンドウから色彩豊かなガラス細工が飾られています。
ガラス工房とよもと
豊本光識(みつのり)さん、恵子さんご夫妻が営む手作りガラス体験&ギャラリー。
ご主人の光識さんは大阪生まれで、小学生の時に倉敷に転居。
湯原に[ガラス工房とよもと]をオープンさせたのは1995年だそうです。
ステンドグラス作家の父にステンドグラスを学び、その後イギリスや石川県能登島でガラス細工を学ばれたと。
現在は工房でガラス作品の制作、販売、作品展の開催だけでなく、工房でのとんぼ玉の制作体験、出張体験教室なども行っておられます。
奥さまの恵子さんは光識さんと出会って、ガラス細工に携わるようになったとのこと。
光識さんから学びながらモザイクガラスの作品制作や体験教室を開催されているそうです。
学校や子供会への出張体験教室も行っていて、湯原中学校の卒業制作なども手掛けられています。
“とんぼ玉体験してみませんか?”
私はマーブルを選択しました。
まずはベースとなる色ガラスを鉄の棒に3つ、ひとまわりずつ纏わせていきます。
ガラスをバーナーの火にあて溶かしていくのですが、まるで線香花火の中心のようにポッテリと膨らんできて、溶けたガラスが落ちてしまうのではないかというドキドキ感が高まります。
とはいっても緊張感がなかなか抜けません。 次は模様となる2色の色ガラスをベースのガラスの上に配置していきます。私の場合はマーブル模様なので、まず薄紫の色ガラスで4本の縦ラインを引き、次に青の色ガラスで先に引いた薄紫のラインの間に4本の縦ラインを引いていきます。 最後は鉄の棒を回しながら、ガラス玉にらせん状に横のラインを引いていきます。 藁灰の中に入れて、ガラス玉が冷やし固まっていくのを待ちます。 出来上がったのがこちら。 自分で身につけるものを自分で作るという体験、とても貴重で豊かな時間になりました。 ガラス玉が冷えて固まるまで、恵子さんとモザイクガラスのお話をしました。 学校や子供会への出張体験教室、湯原中学校の卒業制作なども手掛けるなど、子供さんや学生さんにモザイクガラスを教える機会も多いそうで。 “子供の発想、集中力ってすごいですね。湯原中学校の卒業制作では、皆さん限られた時間の中で、楽しく、そして真剣に取り組んでいました。完成品を見て、涙する学生さんもいたんですよ。” 湯原中学校の卒業制作はかなりの力作だったそうです。 モザイクガラスの素材はステンドグラスのガラスが小さくカットされたもの。 これをガラスの器や写真立てなどにボンドで貼り付けて作ります。 特に難しい技術が必要ではなく、誰にでも手軽に作ることができ、カットされたいろんな色、色んな形のガラスを作る人の自由な発想で並べていくので、出来上がった作品には作る人の個性が表れてくるようです。大胆に作る方もいれば、繊細に細かく作っていかれる方も。 キャンドルポット、アロマポットして使うのもお勧めだそうです。 体験クラフト市では光識さんが『とんぼ玉』、恵子さんが『モザイクガラス』を教えてくれます。 光を通すことによって様々な表情を見せるガラス。 私だけの一点ものの『とんぼ玉』、これからも大切に身につけていきたいと思います。 是非、体験クラフト市でガラス細工の体験をしてみてください。
なにぶん初めての経験なので、指先の感覚が掴み取れなくて、操作も力加減がうまくいきませんし。
でもうまくいかなくても大丈夫なんです。
工程の最後には光識さんが成形してくれますので。
光識さんの最終的な成形。
ガラス玉はまだまだ高温で赤みを帯びているので、この段階ではどんな模様に仕上がっているかはわかりません。
自分でも感動の出来栄えです。
これからずっと身につけていきたいと思う『とんぼ玉のペンダント』ができました。
小さな子どもさんでも夢中になって、大人顔負けの作品ができあがることもあるとか。
ろうそくの光が様々な色のガラスを通して、柔らかい光の陰影が生まれ、何かリラックスした気分になってきます。
アロマポットとして使う方の中には、入浴時にお風呂の電気を消して使われる方などもいらっしゃるようですよ。
今の時期であればクリスマスのキャンドルポットとして作るのもよいかもしれませんね。
『とんぼ玉』は火を扱うため、対象は小学生以上ですが、『モザイクガラス』は3歳以上と小さな子供さんでも体験することができます。
光沢、透明感などガラスの美しさを再発見しました。
何より豊本さんご夫妻の人の良さがあふれる工房、とても居心地がよく、時間を忘れてお話をしていました。
体験して初めて気づくもの、あらためて再発見するものがあるはずです。
ガラス工房とよもと
〒717-0402
岡山県真庭市湯原温泉112
0867-62-2767
http://www1.odn.ne.jp/glass-toyomoto/
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